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崇司(たかし)32歳
自動車メーカー期間工員
趣味ツーリング 独身
自動車メーカー期間工員
趣味ツーリング 独身
今日も流れ作業で進む単調な作業を終え
肉体的よりも精神的な疲弊を引きずり
夕食は旨くも無く不味くも無い
勤務先の社食で済ませ
足早に帰路に着く
彼の唯一落ち着く場所は築30年は過ぎてるであろう
勤務先の旧独身社員寮
現在は期間工員のために解放されている
1Kの間取りには冷蔵庫・電子レンジ・テレビ・ノートパソコン
質素というよりもあまりにも殺風景な家財道具
正に寝るためだけに存在する唯一の城
休日は日頃のストレスを払拭するかのように
ひとりで一日中バイクで走り回る
生まれ育った土地から遠く離れた勤務地
彼には新しい土地での友達はいない
崇司
幼い頃から社会と断絶した性格や生活を送っていた訳ではない
やや貧しくはあったが高校2年の秋までは
彼なりに青春を謳歌していた
不慮の交通事故で一度に両親を失う事になるまでは
大学進学を希望していたが両親の事故死により
生活を自ら組み立てる必要に迫られ
高校卒業後には地元の自動車メーカー下請会社に就職
真面目な勤務態度が評価され若くして主任の役を与えらるも
律儀な性格故必死で期待に答えようとするあまり
精神的に追い込まれうつ病を発症
闘病しながら勤務は続けたが
次第に自分の居場所を失うようになり自主退職
期待を掛けていた社長の口利きで
単純作業なら病も差し支える事はないだろうと
現在の勤務先に世話になった
勤務中人との接触も無く
前にコンベアで流れてくる部品に向かい
黙々と組立を行う作業は
病だけではなくも更に彼を内向的にしてしまう
彼の生活の中でバイク以外で心が癒されるのが
インターネットで見つけた
同年代の女性ライダーの毎日更新されるブログ
毎日一方的に配信される彼女の話題に対しコメントを入れ
そのコメントに対する返信が唯一彼の「他人」との
コミュニケーションの場となっている
彼女の居住地は北国
秋にコメントを入れ始めて1ヶ月
冬の間は雪に閉ざされツーリングはおろか
バイクにも乗れる環境ではないことを崇司は知った
不思議な事に検索サイトで公表されているにも拘らず
このころから彼女の記事に対してコメントを入れるのは
崇司ただひとりになってしまう
共通の話題であるバイクの記事が少なくなるにも関わらず
崇司の心は次第に共通の趣味であるバイクよりも
彼女自身に接点を見出すようになってくる
恋心?
彼女とのコミュニケーションが始まってから
病も回復に向かい始める
やり取りの中で崇司の今までの生き様
病気のこと生活のこと全てを
誰が閲覧してるかも判らない
ブログのコメントという場で包み隠さず彼女に伝えてきた
それに対し彼女も励まし時には叱責と真摯な態度で
返信を繰り返してくれていた
毎晩欠かすこと無い彼女との親密な時間
いつしか二人は雪解けの時期を待って
逢うことを約束する
北のはずれにまで桜の便りが伝わったころ
崇司は遠く彼女の待つ北国へ
「個人情報をUPすることになってしまうので
待ち合わせの場所を記事でお知らせしたら
このブログは閉鎖して全ての記事を削除するので
出発前日の午後10時に必ず見てください」
約束の出発前日午後10時
彼女からの待ち合わせの場所が示された記事
コメント:了解、
明日の午後7時ころにはその場所に到着できると思います
3分後
ブログはアクセス不可能になった
高速道路を乗り継ぎ彼女の待つ北の町へ
桜の便りが日本列島を北上するころとは言え
北に進めば進むだけ身体は冷え切ってゆく
彼女の町まであと10km・・・・
続き読みたい?
肉体的よりも精神的な疲弊を引きずり
夕食は旨くも無く不味くも無い
勤務先の社食で済ませ
足早に帰路に着く
彼の唯一落ち着く場所は築30年は過ぎてるであろう
勤務先の旧独身社員寮
現在は期間工員のために解放されている
1Kの間取りには冷蔵庫・電子レンジ・テレビ・ノートパソコン
質素というよりもあまりにも殺風景な家財道具
正に寝るためだけに存在する唯一の城
休日は日頃のストレスを払拭するかのように
ひとりで一日中バイクで走り回る
生まれ育った土地から遠く離れた勤務地
彼には新しい土地での友達はいない
崇司
幼い頃から社会と断絶した性格や生活を送っていた訳ではない
やや貧しくはあったが高校2年の秋までは
彼なりに青春を謳歌していた
不慮の交通事故で一度に両親を失う事になるまでは
大学進学を希望していたが両親の事故死により
生活を自ら組み立てる必要に迫られ
高校卒業後には地元の自動車メーカー下請会社に就職
真面目な勤務態度が評価され若くして主任の役を与えらるも
律儀な性格故必死で期待に答えようとするあまり
精神的に追い込まれうつ病を発症
闘病しながら勤務は続けたが
次第に自分の居場所を失うようになり自主退職
期待を掛けていた社長の口利きで
単純作業なら病も差し支える事はないだろうと
現在の勤務先に世話になった
勤務中人との接触も無く
前にコンベアで流れてくる部品に向かい
黙々と組立を行う作業は
病だけではなくも更に彼を内向的にしてしまう
彼の生活の中でバイク以外で心が癒されるのが
インターネットで見つけた
同年代の女性ライダーの毎日更新されるブログ
毎日一方的に配信される彼女の話題に対しコメントを入れ
そのコメントに対する返信が唯一彼の「他人」との
コミュニケーションの場となっている
彼女の居住地は北国
秋にコメントを入れ始めて1ヶ月
冬の間は雪に閉ざされツーリングはおろか
バイクにも乗れる環境ではないことを崇司は知った
不思議な事に検索サイトで公表されているにも拘らず
このころから彼女の記事に対してコメントを入れるのは
崇司ただひとりになってしまう
共通の話題であるバイクの記事が少なくなるにも関わらず
崇司の心は次第に共通の趣味であるバイクよりも
彼女自身に接点を見出すようになってくる
恋心?
彼女とのコミュニケーションが始まってから
病も回復に向かい始める
やり取りの中で崇司の今までの生き様
病気のこと生活のこと全てを
誰が閲覧してるかも判らない
ブログのコメントという場で包み隠さず彼女に伝えてきた
それに対し彼女も励まし時には叱責と真摯な態度で
返信を繰り返してくれていた
毎晩欠かすこと無い彼女との親密な時間
いつしか二人は雪解けの時期を待って
逢うことを約束する
北のはずれにまで桜の便りが伝わったころ
崇司は遠く彼女の待つ北国へ
「個人情報をUPすることになってしまうので
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プロフィール
HN:
み~しゃ
年齢:
62
性別:
男性
誕生日:
1962/05/02
趣味:
ツーリング&FC東京
自己紹介:
40過ぎてからの二輪免許取得で
新たな世界を垣間見ています
もっともっと色々なところへ行って見たいと
ドラッグスターとCB400で激走中!
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